
サッカー少年に対して保護者が取るべきではない行動とは?
みなさんこんなことで悩んでいませんか?
サッカー経験者であり、少年サッカーのコーチ経験もあった私は、現在2人の子どもたちを少年サッカーのチームに預けています。
私が感じた保護者・コーチのそれぞれの側面をお伝えすることで、子どもをサッカーチームに加入しようと考えていたり、今サッカーチームに預けている保護者にとって新たな発見の機会にできれば幸いです。
サッカーチームでの活動の目的は子どもたちの自立、保護者の関わり方が子どもの成長を支えるために重要、子どもが楽しくサッカーできるか、であるということをご理解ください。
1.親の期待を過剰に押し付ける
サッカーは相手がいて、チームの中でも試合に出る人数も決まっています。
ですので勝ち負けがあり、場合によっては自分の子どもが試合に出れない、もしくは試合に出たとしても短い時間だけ、という状況はよくあることです。
このような場合よく結果はもちろん、試合の内容や子どもたちのプレーについて「なぜこれができなかった?」「もっと得点取れただろ」などの声をかけてしまう保護者がいます。
サッカー初心者の保護者が子どもの成長と共に目が肥え、現在のSNSの普及も相まって、判断の基準が高くなっていたことも要因ですが、子どもたちは決してそうではありません。
経験者であればなおさらです。
子どものサッカーに熱心なのはいい事ですが、プレーしているのは子どもたち。
私も直接試合の事を言ったおかげで、あからさまに嫌な顔をされた経験があります。
「プレイヤーズファースト」という言葉があるように、子どもは親の自尊心、エゴを満たすための道具では決してありません。
保護者が子どものサポートとしてできることは「見守ること」だと思います。
その中で子どもたちが迷っていたりしたときには、ボールを一緒に蹴ったり、試合の動画を観ながらアドバイスする、というぐらいの寄り添い方でいいのではないでしょうか?
2.他の子どもと比較する

もちろん良いパターンもあります。
実際に私の長男は小学生の時同じチームに群を抜いてうまい子がおり、地域でも注目される子で関東トレセン(トレーニング選抜)に選ばれたぐらい。
長男は自分でその子と自分を比較し、追いつくために必至に食らいついて6年間やってきた結果が、中学校で様々なメリットをもたらしてくれました。
ただこのような比較を子どもではなく、保護者がしてしまうことは良くないことです。
なぜなら子どもは周りから比較されたことについて「できないところ・劣っていること」ばかりを気にしてしまいます。
結果的に自信をなくしたり、プレッシャーに感じてしまったり、諦めたり、とネガティブな思考にになり結果挫折してしまう事になってしまうでしょう。
少年期は体つきがそもそも個々に違います。
そこを決して周りと比べないでありのままの子どもを受け止めてあげ、結果ではなく頑張りの過程に精一杯褒めてあげるのが正解です。
そうすれば子どもたちも安心し、自分を見つめられポジティブな気持ちが芽生え、サッカーを心から楽しんでくれるでしょう!
3.何でもかわりにやってしまう

重要なのはこの行動の先には子どもたちに責任がある、という事です。
他の誰のせいでもありません。
習道具や身の回りのものの準備は子どもたちがすべきだという事です。
チームの方針でそうさせているチームも多く、コーチからもお願いされることもあります(うちの子どもたちのチームも該当しています)。
忘れ物をしがちだからと代わりにやってしまっていると、忘れ物をした場合には子どもは親のせいにしてしまいます。
そういった考えが試合に負けた、プレーでミスをした、とミスについて他人のせいにする子どもになってしまいます。
やってあげたい気持ちはわかりますが、とにかく我慢しましょう。
4.コーチングに介入する

少年サッカーのコーチとして2年間指導し、その中での経験や現在の少年サッカーを取り巻く環境からお話できればと思います。
子どもに費用と時間をかけている分、それだけコーチへの期待は大きいものです。
当然ですし、それは決して悪いことではありません。
ただ良いコーチに恵まれるにかは、運次第というのが現状です。
実際に限られた時間の中で指導し、結果を出す、という事はとても難しいことです。
これらを理解した上で、保護者の方もコーチングの介入には慎重に対応するべきです。
そして、決してコーチに対する不満を子どもたちの前で言わない事が重要です。
それぞれ不満や意見があるのは仕方ないことですが、コーチは自分の考えが100%正しいとは決して思わない、柔軟な考えを持つことが重要だと思います。
5.プレーの指摘をする

サッカーに関わる様々な場面でで子どものプレーを指摘することは一番保護者が子どもにやってほしくない事です。
むしろ子どもにとってもデメリットしかありません。
特に試合中のタッチラインで指示をする行為のことを「「サイドコーチ」と表現され、少年サッカーの大会要項では禁止されています。
このような行動の背景には、子どもたちの活躍を願う保護者の気持ちの表れでしょうが、当の子どもたちは重要なコーチの指示ではなく保護者の顔色を伺いながらプレーします。
これでは良い結果が出ないのは当然のことです。
本来の意図とは違うのですから。
まずは保護者がどう言ってもプレーを選択し実行するのは子どもたち、という事を理解した上で、客観的な視点で観ることが良いのではないでしょうか?
プレーの指摘をどうしてもしたい場合には根拠をしっかりと考え指摘というよりは「選択肢の一つ」としてアドバイスを行う、のがベストな選択かと思います。
「もう応援に来ないで!」などと言われてしまったら、とても悲しいことです。
何度も言っていますが、実際にプレーをするのは子どもである、ということを決して忘れないでください。
6.チームの一員としての意識を欠く

サッカーは明確なルールの元に成り立っているスポーツです。よって所属クラブのルールを保護者が破らせることがあってはいけません。
例えば練習の欠席の連絡がない、など、人としても選手としても守るべきルールです。
保護者もチームの一員だという意識を持つことも重要で、例えば審判を行う際には練習試合では運動に適した格好で行う、公式戦の時には指定された服装や備品の用意をする、といったルールをしっかり守り、など子どもの良いお手本となりましょう。
7.勝敗に対する過剰な評価

結果に対する過剰な期待は避け、努力や成長を称賛することが大切だと思います。
保護者は子どもたちをサポートし、励ます存在であるべきです。
結果はあくまで日々の練習や練習試合の積み重ね、当日のコンディションなど様々な要員が伴った結果であり、まずは子どもたちがその試合を楽しめたかが大切であり、勝敗にこだわりすぎてしまうと、プレーの楽しさが失われて、負けたという結果だけが残ってしまいます。
また、コーチや対戦相手に対するリスペクトやスポーツマンシップの姿勢を見せることで、子どもたちのいい見本となり、子どもにもいい印象を与えるでしょう。
勝負事についてはなかなか切り替えが難しい方が多いと思います。
悔しいことは子どもと一緒に悔しがり、気持ちに寄り添いながらも、常に子どもたちに見られているという意識で向き合うことが大切です。
8.精神論で物事を言う

子どものスポーツにおいてはひとまず精神論とは距離を置いて考えておきましょう。
サッカーは一瞬の判断が早く、状況もコロコロ変わってしまうスポーツです。
その中で自分の選択肢の中から何がいいのか?を考えてプレーことはとても重要であり難しいことです。
1つの判断が遅くなってしまい、結果的に迷いがあるように見えた子が、やる気がないと思って注意してしまうと、その子は自分で考えて判断ができない選手になってしまいます。
本来悩み・考えを何度も繰り返すうち、判断が速くなっていくものですが、よくなっていこうとしている途中で「もっとガツガツいけ!」などと精神論を言ってしまうと、これまで順調に育まれてきた判断力の成長過程を妨げてしまい悪影響です。
まとめ

いくつかお話しさせて頂きましたが、まだまだ保護者が取るべき行動ではないものはあります。
サッカーのコーチ経験者の私でさえ子どもへの関わり方については難しい、と日々感じておりますので皆様も日々苦労されているでしょう。
サッカーチームでの活動の目的は子どもたちの自立であり、そのために意識して関わることは子どもの成長を支えるためにはとても重要な事です。
まずは子どもと一緒にサッカーを楽しみながら、技術的にも人間的にも成長する過程を特等席で見られる事に感謝して、サポートしていきましょう。
本記事を読んでいただいた方のこれからのサッカーライフが明るくなることを期待しております!!
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